Nightmail - Ask Nightwish a question

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Nightmail - 2006年6月 Tuomas

Christiane (São Paulo - Brazil): あなたにとっての ocean soul の意味を是非お聞かせいただければ……
自分を言い表すのに一番ふさわしい言葉だと思う。説明しないでおいたほうがいいものってのもあるよ。
Saga (Tampere): 未来に対してどんな希望を持ってる? 今、一番大切にしている物は何?
身の回りの人たち、Nightwish の新しいアルバムを作ること、夜のキャンプファイア、毎週読むドナルド・ダックのコミック。未来は開かれているよ。真実とは面白いものだ。血と汗と涙を乗り越えて、やがてたくさんの幸福が訪れることを期待しているよ。
Laluna (Norway): 海について。何故そんなにも惹きつけられるの?
美しさ、荒々しさ、そして神秘。水は自分自身を構成する元素だ。
Shawna (Quebec City, Canada): もしも Nightwish がなかったらあなたの人生は一体どうなっていたのか、とても興味があります。子どもの頃、音楽以上の夢はあった? バンドをビジネスとして始めるのはリスキーなことだと思うので、プランBやその他があったのかと。
のんびりと、穏やかで、でもおそらく退屈な人生だったろうね。私は海洋学者になりたかった、それが子どもの時の夢だった。大学で環境学を1年学んだけど、音楽のほうが勝ってしまったんだ。だから自分の中にはまだ学者としての部分が大きいけど、学術的な行き詰まり (academic constipation) に悩まされてしまう。自分の選択を悔いてはないよ。そしてこれからも。
Weston (New York): 詞を書く時はどんなアプローチで? テーマを選んでから中身を書いていくのか、詞が湧いてきてからテーマを決定するのか。
いつもテーマが最初に決まる。いつも自分が何を書こうか分かっていて、それから1行目を書き始めるんだ。後は心の向くまま。たまに生き地獄のようなことにもなるけどね。中には素晴らしい物語であってもメロディに上手く乗らない詞ということもある。韻がおかしかったり、特定の音の高さで特定の母音が歌えない、なんてのもあった。この行だけ“S”が多すぎる、とかね。
Weston (New York): あなたが恋しく思っているものは何ですか?
精神的な平穏。
Anna (Pennsylvania, USA): 一番好きなディズニー映画は?
美女と野獣、ファンタジア、眠れる森の美女。
AnaCaramella (Brazil): ニュー・アルバムにバンドのメンバーの詞は入りますか?
詞はない。曲はある。
Javiera V. Orchard (Chile): 今までに叶った一番の夢は何? Nightwish として、そして Nightwish 以外で。
Nightwish で叶えられた一番の夢は、最高のアルバムを作って最高のショーをやったこと。個人的な夢は……陳腐でくどいお話になってしまうよ。
Matti (Finland): ニモのフラッグで、あなたは十字架を握っています。どの宗教を信仰してますか?
信仰ではなく、思索し、心を開く人間だ。宗旨や教理が悪いとは言わないが、人というものはそれを解釈してしまうから。
Hannah (Illinios, USA): バンドの名前を付ける時のことだけど、そこに何か特別な意味は? 即座に決まったの?
Nightwish というのは、単に私たちが作った最初の曲の名前に過ぎない。
MT (Serbia): 正直に教えてください。過去にあなたは Tarja を愛していた?
それは誤解を招く言葉だ。またタブロイドに囲まれてしまうよ。さて、私たちはロマンティックな情愛抜きでも、とても特別な心の絆があった。彼女の声と自分の歌の間には、炎が燃え上がっていたよ。
Giannina Huguet (Santiago, Chile): For My Pain の最近の状況はどうなってるの? 将来も続けていこうと考えている?
For My Pain はセラピーだから、その時による。今は皆 Eternal Tears Of Sorrow、Charon、Reflexion、そして Nightwish で忙しいけど、また一緒に何かをやることが出来ると思う。アルバムや曲作りをする予定はずっとあるんだ。あとは時間を見つけなければならない。
Giannina Huguet (Santiago, Chile): ストーカーのファンに追われたことは? そういうのは怖い?
そういうファンが来たことはない。
Asena (Istanbul): 音楽以外で何かクリエイティヴな活動をしていますか? 絵を描くとか、写真を撮るとか。
いや、音楽が全て。自分の描く絵なんて酷いものだよ。
Macu (Saarijärvi): アルバム“Once”では伝統的な交響楽団が演奏したけど、一緒にコンサートをやる計画はないの?
それはずっと願っていた夢だ。もともと Once ツアーはそういった形で終わらせるつもりだったんだけど、様々な理由から無期延期したんだ。
Mika (Joensuu): Timo Rautiainen のアルバム “Sarvivuori”収録の“Hiljaisen Talven Lapsi”は、あなたの書いた曲ですが、これは紛れもない傑作だ。Timo Rautiainen のために書いた? それとも未発表の Nightwish の曲とか?
その曲は Timo のソロ・アルバムのために書いた曲だ。 リクエストに応えて作った曲としては2曲目だね(初めてリクエストに応えた曲は“Sleeping Sun”)。バンドの反応が心配だったけど、大袈裟でメロドラマみたいな要素があるにもかかわらず上手くアルバムに収まった。フィンランド語で詞を書くのは今でもチャレンジだね。
Mikko Pontinen (Kouvola): 曲を書く時は紙とペンを使ってるの? それともコンピュータ?
譜面を書く時もコンピュータはほとんど使わない。Once セッションの時にオーケストラとクワイアのパートを書く時に、基本的なコードとメロディを記すのに一度だけ使った。
Samuel 3v. (Tampere): 子どもの時、恐竜や龍は大好きだった?
恐竜みたいなのはピンと来なかったけど、ドラゴンやそういうファンタジーは好きだった。Nalle Luppakorva、the hupsis-men、indians、wolves、Brothers Lionheart、そして the horse Histamiini なんかだね!
Unknown (Unknown): コンサートの間ヘッドバンギングを繰り返してるけど、大きく振りすぎて頭がキーボードに当たったことはないの?
1回だけあったと思う。髪やネックレス、リストバンドなどは、しょっちゅう鍵盤の間に挟まってるよ。シチュエーションから自分を解放すると言うことが、逆に困惑の元になったりするんだね。
Unknown (Unknown): 2007年の秋にはニュー・アルバムをサポートするアメリカ・ツアーを開催できそう?
2007年にはおそらくアメリカ・ツアーを行うことが出来るだろう。
Unknown (Unknown): あなたがいつも書いているような美しい音楽は、どのようなインスピレーションから生まれるの?
インスピレーション(この言葉はあまり好きではない)は、自分の中にある大きな感情から生まれ出る。あとはこれを解放するだけだ。毎日の経験、夢、恐怖、願望、そういった感情だ。作曲は、ドリルで頭に穴を開けて、溜まった蒸気を逃がしてやるようなもの。現実からの逃避場所であり、防御機能なんだ。
Unknown (Unknown): 最前列にいる私たちのような女の子を見てクレイジーだと思ったりする? End Of An Era に映っている自分たちが……
もちろんその通りだけど、私たちもクレイジーだよね。でも言いたいことは、それが正直な姿であるということ。感謝してるよ。
Unknown (Unknown): ハイキングで一番大好きな場所は?
Kiilopää や、ラップランドにある UKK national park。北極に面した北ノルウェーの海岸も良い。
Unknown (Unknown): なんで Children Of Bodom の“Trashed & Lost In Helsinki” に登場してるの? ただの偶然なのか、Tavastia にいたら彼らが来たとか?
本当に幸運だったね(あるいは不運か)。John Two-Hawks と Tarot のショーを見に行ってたんだよ。
Unknown (Unknown): CDのブックレットを見ると thanks リストに名前があるけど、あなた、あるいはバンドと Children Of Bodom とはどんな関係なの? もしもあなたが COB と友達だったら、これは凄いことだ。だってファイヴァリット・バンドが友達同士だなんて。
とても素晴らしい仲だよ。Alexi と私は一緒にヴァケーションに行ったこともあるんだ。フロリダのオーランドだ。
Unknown (Unknown): 今まで行ったことのある場所のなかで、最も美しい、または素晴らしい場所はどこ? そしてその理由は?
全部挙げていったら聖書みたいな分量になる……ラップランドの果てしない荒野、シドニー近郊のブルー・マウンテンズ、世界中の海の中の経験。少しだけ挙げてみた。美しくも無骨な大自然だ。
Unknown (Unknown): London Session Orchesta に囲まれて自分の曲の演奏を聴くのは、どのような感じだった?
みんな素晴らしい能力を持っていて、自分の曲を演奏してくれることに対してとても敬意を抱いたよ。彼らとのセッションが待ち遠しいよ。
Unknown (Unknown): チャンスがあるのなら20年前に戻ってみたいと言ったことがあるけど、何をするの?
自分自身を見つめ直して生き方を学ぶ。
Unknown (Unknown): ディズニーやロード・オブ・ザ・リングのキャラクターに自分のなぞらえるなら、どのキャラクターを選びますか?
ディズニーの「美女と野獣」のビースト(映画の終わりに出てくるちゃちな王子ではない)。
Unknown (Unknown): あなたは世界中で愛されているし、まるで神のように愛してる人もいる! 女の子はあなたに会えるなら何でもしてしまうと思う。こういうのをどう思う? こういう人たちに言いたいことは?
音楽が愛されているのであって、人間的に愛されているわけではない。媚びられてるみたいだ。
Unknown (Unknown): もしも今日が地球最後の日だったとして、やりたいことを3つ教えて。
木を植える、歌を作る、禁煙する。
Unknown (Unknown): 最近の Nightwish のアルバムは大きなオーケストラとクワイアのパートがあるけど、これは自分で書いてるの? あなたの音楽でこのようなオーケストレーションはどのような役割を持ってる? 何故このようにスタイルを変えることになったの?
私は基本的なアイディア、リフやメロディを書くけど、オーケストラ用の編曲や記譜の知識があまり無いから、Pip Williams 先生に手伝ってもらうんだ。私のアイディアを元に譜面を起こしてくれて、編曲もたまに新しい要素を加えてくれる。彼はとても素晴らしい人で、彼の功績に大きな恩恵を被っている。こういったシンフォニックなスタイルは私たちのトレードマークだったけど、最近2作ではシンセサイザーのサウンドに本物を加えることが出来た。
Unknown (Unknown): 写真やコンサートなどであなたが十字架を身につけてるのを見ることができし、あなたの歌詞に宗教的な暗喩があると信じている人もいる。Nightwish がキリスト教を宣伝しようとしたりする意図はある? それとも十字架を身につけたりするのは単なるファッションとしてのもの?
ファッションとかキリスト教布教とかじゃない。そういうのを身につけるのは、あくまでも個人的な理由だ。
Unknown (Unknown): あなたの歌詞はとてもロマンティックです。でもファンの目から見ると、あなたは独身主義のように見えます。これはプライベートな問題? あなたはホモセクシュアル?
フィードバックをもらうのはいつでも歓迎だ。あと、女の子が好きだよ。
Unknown (Unknown): Nightwish の中でのキーボードの主な役割は何だと言えますか?
キーボードの主な役目は、曲が要求するパートをプレイすること、それだけ。他の楽器と同じだ。当然作曲するための道具でもあるけど。
Unknown (Unknown): どのような家族であなたが育った? 両親? 兄妹? 大家族だった? 親の職業は? 今でも仲はいい?
母は引退したけど教師だった。父も引退してるけど、エンジニアだった。上に兄と姉がいて、姉は泌尿器科医、兄は病理学の助手をやってる。妙な組み合わせだけど、みんなとても仲が良いよ。
Unknown (Unknown): ファンとの交流は楽しい? それとも表舞台から離れるのに努力してる?
ファンを恐れてはない。いつどこで自分の頭に隕石が当たるかもしれないし。どこに行ってもファンがいる可能性があると言うことを楽しんでる。でも舞台や公的な場だと後ろに隠れたくなる。
Unknown (Unknown): プレイする中で最もチャレンジな Nightwish の曲はどれ? 理由は?
Bless The Child が意外と難しい。ストリングスのスタッカートで腕がつりそうになる。
Unknown (Unknown): あなたが Tarja に宛てた手紙の中で、Marcelo について「文化的相違」とあったけど、これはどういう意味? ラテン・アメリカンとの間にどんな問題があったの?
あれはバンドの手紙で、私だけのものではない。文化的な相違というのは、私たちが見た様々な違いを表している。母乳から全てが違うんだ。南米の音楽業界のやり方も、ヨーロッパなどとは随分違うようだ。誰かがラテンアメリカンかどうかというのは関係がない。ラテンアメリカに友人はたくさんいるし、そう囁く人がいようとも私は人種差別主義者ではない。しかし誰かがやってきて、自分の創作物や作品をコントロールし始めたら、何故このようなことが起きているのか、何故このような衝突を回避する策がないのか、それらを理解しようと努力するだろう。答えは貪欲さであり、それは完全に異なる観点を持つことから引き起こされたという事実だった。文化的な相違というのはあくまで部分的なものだ。
Callum Thomson (Sydney, Australia): 将来のパワー・メタル・バンドにアドバイスはある? 今の自分たちの編成は、ギター/ヴォーカル、ベース・ギター/ヴォーカル、ドラムス、キーボード/ヴォーカル(女)、オペラ・ヴォーカル/MIDI(女)。
自分のハートに従うこと、リハーサルや練習をしつこく繰り返すこと。ありきたりなことしか言えないな。地に足をつけ、常に天を見上げるんだ。
Callum Thomson (Sydney, Australia): 何故ヴォイス・トレーニングを受けなかったの?
歌うのが楽しくないから歌わないんだ。数年前の Wacken Open Air で25,000人を前に歌ったのはトラウマになってるよ。
Unknown (Unknown): 曲作りのプロセスをずっと知りたかった。曲が先か、それとも詞が先? どちらが楽に出来る?
常に歌のストーリーラインがアイディアとして最初に出てくる。そのあと物語や感情に合わせて音楽でペイントしていく。普段は詞のほうが後から出てくるね。自分にとって歌というのは耳で見る短編映画なんだ。時に楽曲というものは予定通りに仕上がらず、オリジナルのストーリーを伝えられるものでなくなることもある。例えば“Stargazers”がそうだし、新曲にもそういうのがある。自分自身、遅筆家だと思うし、曲も詞も苦労させられているよ。
Louise (England): スポーツはする? 観戦は?
若い時はテニスやフィンランド野球をしてた。最近だと、ジョギングやジム、ハイキングとかをたまに。フィンランド野球リーグだけじゃなく、サッカーやアイス・ホッケーはほとんど追いかけてる。サッカーのワールド・カップにとりつかれてるよ。
Persiancat (): あの可愛いペルシャ猫はコンテストとかに出たことはある? 公的に登録された名前はあるの?
さあ。私のネコというよりも母のネコなんだ。名前は Nauskis と Kurnaus。
Mari (Joensuu): リハーサルは、これまでのところどう?
素晴らしいよ! 既に15曲リハーサルした。1曲だけ完成まで至っていないのがある。デモのレコーディングは来週始める。
Beezqp (Poland): サインをもらうのは、アルバムのカバー、手、ポスターなどが多くて、個人的にはアルバム・カバーにあなたの名前が書かれているのがクールで良いんだけど、それだけど退屈だったり……今までサインした中で一番変なところは?
お尻、おっぱい、聖書。
Janne (Vaasa): ニュー・アルバムにカバー曲は入りますか、それともまだ分からない?
1曲レコーディングする。既に High Hopes があるけど、アルバムに入れるかどうかは分からない。
Charon (Kontilahti): アーティスト/作曲家として、満たされない思いはある? 自分の仕事に誇りを持ち、満足している? 自分の曲を演奏した時の人々の反応についてどう感じている? もう一つ、フィクションのキャラクターになれるなら、どの役になってみたい? ドナルド・ドックとか、ジャック・スパロウとか……。
(1) 絶えず感じている。“Child Of A Silent Winter”は不満の感情を言い表している。人間としてもミュージシャンとしても。(2) 確かなことは自分で作り上げた世界に誇りを持つことができ、老いていくであろうこと、しかし今でも自分がやってきたことを振り返ることができ、プライドを持って笑えることだ。(3) ロビンソン・クルーソー。