Studio 7 : Petrax Studio, March 2011

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スタジオ 7 : Petrax Studio, 2011年3月

1週間かそれくらい前からずっと、ミイラの呪いが降りかかったように感じる。ボーカルのレコーディングは3月7日月曜日から始まる予定だったが、Anette が自宅で転倒して肋骨を折ってしまった。前向きに考えれば、これ以上悪くなることもないだろう、とか言えそうだ。さて作業を進めるためにも彼女は充分休んで癒す必要がある。録音の日程は、新たに4月初旬とした。今は中途半端な段階で出来ることもないので、作業時間は後でゆっくりと取ろう。

そこで、Marco は家族と休暇を過ごす予定だというので、電話を掛けてそれまでの間スタジオへ呼んだ。スタジオは予約してあったので、うまく活用したかったのだ。火曜日、まず彼が教えてくれたのは、玄関先で転んで肋骨を打ったということと、でも歌うのに問題はないということ。しかも同時に Mikko Karmila (レコーディング・エンジニア) は病で伏せっていた。

そして水曜日、Marco はまだ痛むと言ってるし、Anette は快復していないし、Mikko は病気でベッドの中だし、Tero Kinnunen (もう一人のレコーディング・エンジニア) は馬車に轢かれた(!)。

スタジオの時間はまだ3週間はある。スタジオのミキシング・コンソールの脇でシーラーズのワインを飲みながら反撃の機会を窺う。哀れなミイラ達にお別れを言うためだ。

さて、1週間が経って、状況は良くなってきている。Marco は Burana 先生のおかげで数トラックを歌い終えることが出来たし、Tero は体調よりむしろプライドが傷ついてるくらいだし、Mikko は死なずに済んだし、Anette もどうやら2週間が経過してようやく外出できたそうだ。素晴らしい報せだ! キーボードのパートも録音を終え、Jussi Tegelman 氏がサウンドスケープの多くを用意してくれる。Mikko は既に編集行程に取りかかっている。

あとはただ Anette が良くなるのを待ち、Marco が残りのボーカルを録音し、Troy の元へ飛んでバグパイプの録音と彼の伝説的なマジックを披露してくれるのを見届けるだけだ。

それまでに、美しき春がみんなの元に訪れるでしょう。またすぐにお便りします。

Tuomas.

Written by Tuomas Holopainen on March 19, 2011