Studio 7 : Petrax Studio, March 2011, part 3

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スタジオ 7 : Petrax Studio, 2011年3月 パート3

Anette の調子が良くなるのを待つ間、“ Imaginarium ”に最後の仕上げを施す。これはつまり、 Troy Donockley 氏がパイプとバウロンを使ってケルティック・マジックを起こしてくれるということ、 Pekka Kuusisto 氏がバイオリンで火を吹く指先を披露すること、そして更にパーカッションやドラムも加えていく。

Jukka と Kai (Hahto) がスタジオで太鼓の新しいアイディアを捻り出しながら酒を飲んでいる間、空港へ Troy を迎えに行った土曜日。二人でスタジオへ戻ると、タンバリンやシャーマン・ドラムが既にできあがっていた。その日の仕事に満足した我々はカンブリアを祝した ―― Salmari (サルマリ) と呼ばれる究極の秘術が込められた魔法のポーションの領域へ足を踏み入れ、 Carelian Dead Poets が再集結したんだ。そこに Jari Sinkkonen ( Kotiteollisuus )も加わり、夜通し Jukka にタトゥーを施した。

Troy はパイプとバウロンの録音に 1 日半を費やした。さらに歌も披露したが、これはラスト数分のアイディアだ。ここで聴ける特定パートは、全アルバム中のハイライトと言えるまでになった。土曜の夜はお待ちかね Troy が披露するマジック・ショー、サウナ、 YouTube メドレー(偉大なテノール歌手の失敗、ネコ vs. プリンター、ソニーが糞ほどにも役立たないヤバい新製品を発売、……最高の映像ばかり)を楽しむ。

Pekka は月曜日の夜からここに参加し、彼が旋律を少しだけ奏でただけで、そのバイオリンの妙技が再び私たちを驚かせる。彼が手書きで起こす音符が、レンブラントが描く絵画のようにも見える医師の処方箋となる。広い心を持つ、真に偉大な音楽家だ。

大きな謝意と無限の謝辞を、このアルバムに貢献してくれているすべてのイマジニアへ! そして特に大きな感謝を Tiina と Petri 、スタジオの主人、管理人、友人へ。

そして今は Anette のボーカルをレコーディング。既に 7 曲が終了。あばら骨の骨折から完全には快復していないけれども、幸い歌うのには支障が全くない。これまでになく上手く歌っている。さてチンピラ風の Karmila 氏がスタジオに来て 8 曲目に取りかかる頃だ。

では強雨で暗闇のヘルシンキから、ごきげんよう。

Tuomas

Written by Tuomas on April 9, 2011