Studio 7 : Finnvox Studios / Helsinki, May-June 2011
スタジオ 7 : Finnvox スタジオ、2011年5~6月
3 年にわたるブレインストーミングと曲作り、 1 年を超えるリハーサルと編曲とスタジオ作業を経て、音楽的な情熱と篤信という偉業がいよいよ結実しようとしている。 6 週間に及ぶ Finnvox の C スタジオでのミックス作業を終えた昨日、初めてアルバム全曲を最初から最後まで通して聴いたが、理解しきれなかった。それはいつものことで —— いつもと同じ、過去の作品と比較してしまう上での、底無しの虚無感だ。私たちはハルマゲドンに至ってなお楽曲を磨いているかもしれないが、ある時点でそこから解き放たれて景色として眺める必要がある。そして今回の眺望は 13 曲 75 分から成る。おそらく数か月間のデトックスの後に出た結果から改めて味付けすることも出来るだろう。しかし妥当なアルバムと断言する者が私の周りで励ましてくれる。 “Imaginarium” を聴いたある人は、「この二つの耳で聞くことが出来る最高の冒険」と評した。
ニュー・アルバムと前作を比較すると、どうしても笑顔になる。遊園地よりも、ムーミン一家よりも、煙たい居酒屋よりも、入り組んだ景観よりも。我々の基準からしても、 天の河にも匹敵する幅広さとたくましさがある。
プロデューサー Markus Selin も記した。「君はもう本当にあらゆる術策を出し切った!」
秋になればマスター作業があるので、今はアルバムと距離を置いている。一方でカバーのデザインやアルバムのインストゥルメンタルやオーケストラのバージョンも完成させなければいけないし、ツアーの計画や映画の撮影もあるし、ふくれあがった音響も整理しなければいけない。そして後半になってからの素敵な癒しは、平和な田舎の空気、釣り、そしてペサパッロのシーズンなのでゲームを追いかけている(ところで Kiteen Paro のホーム・ゲームの中で、 “Imaginarium” の 11 曲目から、メイン・リフとコーラスを含んだリミックスを聴くことが出来るよ。)
大きな感謝と強いハグを、バンドみんなの忍耐に、 Mikko Karmila と Tee Cee Kinnunen の寛容と職人技と甚大な仕事量に、そして Mika Jussila には今のうちに最終工程の作業に対し、それぞれ送りたい!これは壮大な旅程だ。そしてこの課程と来るべきものを信じていてくれる皆さんにも多大な謝意を。きっと落胆なんてさせません。
Tuomas
Kitee 5th of June
Written by Tuomas Holopainen on June 10, 2011
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